積ん読漫画を読んではくずし…ツミヤマです。
私の今年暫定ベストコミックがカチッとハマってしまったので。
ビームコミックス 谷口菜津子「ふきよせレジデンス」
今回はこちらの作品をご紹介いたします。
各種情報とあらすじ
「ふきよせレジデンス」は、月刊コミックビームにて連載されていた谷口菜津子先生の作品。
谷口先生は「教室の片隅で青春がはじまる」で第26回手塚治虫文化賞 新生賞を受賞。
「今夜すきやきだよ」がドラマ化されるなど、今注目の人気作家です。
連載は完結しており、単行本は2023年7月12日に上下巻が同時発売の全2巻となっております。
・上巻のあらすじ
夢破れ、人間関係をリセットした配達員・リクは変わっていく周りに焦燥感を覚えていた。
そんなリクの唯一の癒やしは、ちょっと変わったコンビニに勤めている店員のきらり。
明るくて可愛いギャルのきらりには、秘密があって……!?
これは、 「夢」と向き合い「日々」を思案する、あるアパートの住人たちの物語。
「ふきよせレジデンス」の魅力と感想
ちょっと変わったコンビニ、その近所の集合住宅に関わる「ひとり」の人間たちの群像劇。
各々がそれぞれ悩みを抱えて生きていますが、ちょっと変わったコンビニ店員きらりを中心とした、他の誰かのちょっとした親切や手助けを受けて徐々にそれを解決してゆきます。
顔見知り以上恋人未満くらいの心地よい距離感のある人からの思わぬ親切が、気持ちの落ち込んでいるところに春一番のように吹き抜けます。
スマートフォンのアプリをひとつふたつ消しただけで、もう二度と連絡が取れなくなるような人、いませんか?
結構仲良くしているつもりだった人でも、その親指ひとつの動作でもう音信不通になることも。
大人になればなるほど、人間関係はだんだんと希薄になっていくような感じがするものです。
これから迎える高齢化社会や未婚率上昇問題を考えると、やはりご近所づきあいや友人関係は大切にしたほうがよいでしょう。
特にいま人間関係や自身の将来に不安や悩みを抱えている方、最近すっかり習慣から外れてしまった年賀状や、それこそご近所の方への挨拶など、手軽なところからもう一度身の回りを再構築してみませんか?
あわせて読みたい!このマンガ
各巻のあとがきにも記されていますが、このマンガは谷口菜津子先生ご自身のここ数年の経験から着想を得て描かれた作品です。
その中で旦那様のご病気のことにも少し触れられているのですが。
その旦那様というのが同じく漫画家の真造圭伍先生。
現在、週刊スピリッツにてhttp://ひらやすみ を連載中の人気作家です。
今回ご紹介した「ふきよせレジデンス」と合わせて読んで頂くと更に楽しめるのが↓の作品。
小学館 真造圭伍短編集 センチメンタル無反応
こちらの最終話に闘病生活を描いたエッセイマンガが掲載されています。
奥様の谷口菜津子先生もチラッと(2コマくらい)登場するので気になった方はぜひ。
ちなみに質感なども含めて素敵な装丁の本なので、紙版が激オススメです。
もちろん私も紙で所持しております。
今回は谷口菜津子先生「ふきよせレジデンス」をご紹介しました。
私の中で今年暫定1位の作品です。上下巻完結と手に取りやすいので、気になった方は是非。
それではまた。
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